処方薬と市販薬の飲み合わせを薬局で相談するイメージ
処方薬、市販薬、サプリメントの名称や使用状況をまとめて相談します。画像はイメージです。

「市販薬だから一緒に使える」とは限らない

医師が処方する医療用医薬品と、薬局やドラッグストアで購入する一般用医薬品は、購入方法が違っても同時に体へ作用します。同じような効能をうたう商品でも、成分、含有量、効き方、使用できない人が異なる場合があります。処方薬を使っているときは、症状だけで市販薬を選ばず、購入前に薬剤師または登録販売者へ相談しましょう。

厚生労働省は、薬を受け取る際に、ほかに使っている薬やサプリメントがあれば医師や薬剤師へ伝えるよう案内しています。お薬手帳は処方薬だけの記録帳ではありません。自分で購入した市販薬、健康食品、サプリメントを記録しておくと、成分の重複や飲み合わせを確認する手がかりになります。

相談前に用意したい情報

  1. 現在使っている処方薬の名称、量、使用回数
  2. 市販薬、漢方薬、サプリメント、健康食品の名称と使用量
  3. 薬を使い始めた日と、最後に使った時刻
  4. 今回困っている症状、始まった時期、症状の変化
  5. 治療中の病気、受診している診療科
  6. 過去の副作用、薬や食物のアレルギー
  7. 妊娠中・妊娠の可能性・授乳中であるか
  8. 年齢。子どもの場合は体重も伝えられるようにする

お薬手帳、薬袋、処方内容が分かる紙、商品の箱や写真があると、名称の聞き違いを減らせます。電子版のお薬手帳を使っている場合は、必要な記録を薬剤師へ見せられる状態にしておきます。家族の薬を代わりに購入するときも、誰が使う薬かを明確にしてください。

市販薬を選ぶときに確認すること

PMDAは、市販薬を使用するときは説明書を読み、決められた用法・用量を守るよう案内しています。治療中、妊娠中、授乳中、薬や食物のアレルギーがある場合などは、使用してはいけない薬があるため、薬剤師などへの相談が必要です。

「風邪薬」「痛み止め」「胃薬」のような商品区分だけでは、成分の重複は判断できません。複数の商品に同じ成分や似た働きの成分が含まれる場合があります。処方薬をいったん休めばよい、市販薬を半量にすればよい、と自己判断せず、どの商品を、いつから、どのくらい使うかを具体的に確認します。

サプリメントや健康食品も忘れず伝えます。「薬ではないから関係ない」とは限りません。厚生労働省の案内には、薬と食品の組み合わせで薬の働きへ影響する例も示されています。個別の組み合わせは、商品名と処方薬を示して専門家へ確認してください。

同じ薬局へ情報をまとめる利点

複数の医療機関や薬局を利用していると、各施設が持つ記録だけでは、使用中の薬をすべて把握できないことがあります。厚生労働省は、お薬手帳を医療機関・薬局ごとに分けず、1冊に情報をまとめることが大切と案内しています。紙と電子版を併用している場合は、両方があることを伝えましょう。

いつも利用する薬局がある場合は、処方薬を受け取るときだけでなく、市販薬を買う前にも相談できます。ただし、薬局が分かるのは提示された情報の範囲です。別の医療機関でもらった薬、最近中止した薬、頓服薬、目薬や貼り薬なども含め、漏れなく伝えることが重要です。

短い相談でも伝わりやすくする方法

「この薬と一緒に飲めますか」だけでなく、「誰が、何の症状に、いつから、どの商品を使いたいか」を順に伝えます。たとえば、現在の処方薬を見せたうえで、発熱や痛みなど今回の症状が始まった時期、すでに使った市販薬、最後に薬を使った時刻を説明します。症状が本人のものか、家族のものかも最初に伝えましょう。

商品を指定して相談するときは、箱の正面だけでなく成分表示や説明書も確認できるようにします。同じブランド名でも種類によって成分が異なる場合があるためです。インターネットで購入予定の商品は、正式な商品名と成分表示が確認できる販売ページを示します。海外で購入した製品や表示内容が読み取れない製品は、成分を確認できないこと自体を薬剤師へ伝えてください。

その場で判断に必要な情報がそろわない場合、推測で使用せず、処方元や調剤した薬局への照会が必要か確認します。夜間や休業日に備え、処方薬を受け取った薬局の連絡先と営業時間も手元に残しておくと安心です。

購入後・使用後の確認

購入したら、商品名、成分、使用方法、使用期間、保管方法を確認します。市販薬を使った日と量をお薬手帳などに残しておくと、次の受診や薬局相談で説明しやすくなります。症状が改善しないときに同じ商品を長く使い続けてよいとは限りません。説明書に記載された相談・受診の目安を確認してください。

使用後に体調変化があった場合は、商品名、使った量と時刻、現れた症状を記録し、薬剤師や医師へ相談します。自己判断で別の商品を追加すると、原因の確認が難しくなる場合があります。

息苦しさ、意識の変化、全身に広がる発疹など緊急性が疑われる症状がある場合は、薬局の通常相談を待たず、地域の救急窓口や医療機関へ連絡してください。当サイトは診断や受診の要否を判定しません。

相談先を使い分ける

自分が使っている薬について心配がある場合は、かかりつけの薬局・薬剤師または医師へ相談します。PMDAには、薬の効能・効果、飲み合わせ、使い方など一般的な質問を受ける「くすり相談窓口」があります。また、PMDAは全国の都道府県・薬剤師会などの相談窓口も案内しています。

PMDAのくすり相談窓口は、診断、治療方針の決定、医療機関や薬局への苦情には対応していません。個別の処方変更や治療判断が必要な場合は、処方した医師や調剤した薬局へ確認してください。都道府県・薬剤師会などの相談窓口は対応範囲が異なるため、各窓口の案内を確認してから利用します。

よくある確認

市販薬の商品名が分からない場合は?

箱、説明書、購入履歴、商品写真などを薬局へ持参または提示します。外見だけで成分を決めつけず、確認できない場合はその旨を伝えてください。

サプリメントも伝える必要がありますか?

はい。健康食品やサプリメントを含め、現在使っているものを伝えます。商品名、成分表示、1日の使用量が分かると確認しやすくなります。

以前も使った市販薬なら今回も使えますか?

治療薬、体調、年齢、妊娠・授乳などの状況が以前と同じとは限りません。今回の状況で使えるかを確認してください。

処方薬を止めて市販薬を使えばよいですか?

自己判断で処方薬を中止したり量を変えたりせず、処方した医師または薬剤師へ相談してください。

関連情報

公式情報

公式情報確認日:2026年9月30日。個別の使用可否は、商品、処方内容、体調によって異なります。薬剤師または医師へご確認ください。

まとめ

処方薬、市販薬、サプリメントは、購入場所にかかわらずまとめて薬剤師へ伝えることが大切です。お薬手帳、薬袋、商品の箱や写真を用意し、治療中の病気、アレルギー、妊娠・授乳、症状の経過も共有します。自己判断で処方薬を止めたり複数の市販薬を重ねたりせず、購入前と体調変化時に相談してください。