
薬局の受付では何を提示する?
2026年9月時点、薬局で医療保険の資格を確認するときは、健康保険証として利用登録したマイナンバーカード、つまり「マイナ保険証」を使うのが基本です。マイナ保険証を持っていない方は、加入している医療保険者から交付される「資格確認書」を受付へ提示します。従来の健康保険証は有効期限が終了しており、期限切れに気付かず持参した場合の経過対応も2026年7月31日で終了しています。
ここでいう資格確認は、患者がどの医療保険へ加入し、窓口でどの負担割合が適用されるかを確認する手続きです。処方箋を薬局へ提出することや、薬を受け取るための確認とは役割が異なります。マイナ保険証だけを持参すれば処方箋が不要になる、あるいはカードを読み取れば必ず調剤が始まる、という意味ではありません。紙の処方箋、電子処方箋の引換番号など、処方箋受付に必要なものは別に確認してください。
来局前にそろえるもの
マイナ保険証を利用する場合は、健康保険証利用登録を済ませたマイナンバーカードを持参します。初回登録が済んでいるか分からない場合は、マイナポータルで登録状況を確認できます。未登録でも、対応する医療機関・薬局の顔認証付きカードリーダーから利用登録ができます。登録操作に不安がある場合は、受付でカードを置く前に職員へ確認するとスムーズです。
カードに格納された電子証明書には有効期限があります。カード本体の有効期限と同じとは限らないため注意が必要です。更新時期が近い、暗証番号を忘れた、カードが破損しているといった場合は、当日の受付で代替確認が必要になる可能性があります。念のため、マイナポータルで表示できる資格情報や、紙の「資格情報のお知らせ」を手元に用意しておくと、機器不良時の確認に使える場合があります。
資格確認書を利用する場合は、書面に「資格確認書」と記載されていることと有効期限を確認します。「資格情報のお知らせ」は資格確認書とは別物です。資格情報のお知らせだけを薬局へ持参しても、単体では保険診療の資格確認に使えません。
マイナンバーカードで受付する基本手順
- 受付に顔認証付きカードリーダーがあるか確認する
- 画面の案内に従い、マイナンバーカードを所定の位置に置く
- 顔認証または暗証番号で本人確認を行う
- 画面に表示される医療情報等の提供に関する項目を確認し、自分で選択する
- 受付完了の表示を確認してからカードを取り出す
- 処方箋など、調剤受付に必要なものを薬局へ提出する
カードリーダーの画面や表示文言は、施設や機器のメーカーによって異なる場合があります。カードを置く向き、取り出すタイミング、本人確認の選択で迷った場合は、何度も操作を繰り返す前に受付職員へ声をかけてください。暗証番号を周囲へ見せたり、職員へ口頭で伝えたりしないよう注意します。
医療情報の提供同意は画面を読んで選ぶ
顔認証付きカードリーダーでは、資格確認に続いて、薬剤情報などの医療情報を施設へ提供するかを確認する画面が表示されます。画面の内容を確認し、患者本人が選択します。操作を急いで一律に押すのではなく、何の情報について同意を求められているかを読んで進めます。
マイナ保険証による資格確認と、情報提供への同意は、画面上で続けて案内されるため混同しやすいところです。どの選択肢が表示されたか分からない場合は、受付へ確認してください。当サイトは、個別の病歴や服薬内容について同意すべきかを判断しません。
カードを読み取れないとき
停電、ネットワークやカードリーダーの不具合、ICチップの破損などにより、マイナ保険証で資格確認ができないことがあります。厚生労働省は、その場合も別の方法で資格確認を行う手順を案内しています。読み取れないからといって、自分の判断で受付を中断せず、まず薬局の受付へ状況を伝えます。
実物のマイナンバーカードを持参している場合は、カードとマイナポータルの資格情報画面を組み合わせて提示する方法があります。ダウンロードした資格情報のPDFも案内対象です。スマートフォンのマイナ保険証を利用する場合は、その場でマイナポータルへログインし、表示した資格情報画面を提示する方法が案内されており、この場合は実物のマイナンバーカードの提示は不要です。また、実物のマイナンバーカードと紙の「資格情報のお知らせ」を組み合わせる方法もあります。資格情報のお知らせは、紙に印字されたものを提示する必要があり、スマートフォンで撮影した画像などの提示は無効と案内されています。
初めて利用する薬局で資格確認ができず、マイナポータルの画面や資格情報のお知らせも持っていない場合は、「被保険者資格申立書」へ記入する対応が案内されています。実際の確認方法は状況によって異なるため、受付の指示に従ってください。
「資格情報のお知らせ」は単体では使えません。通常は実物のマイナンバーカードと組み合わせ、カードリーダーなどで資格確認できない場合の確認に使います。
スマートフォンのマイナ保険証を使う場合
健康保険証利用登録済みのマイナンバーカードを対応するスマートフォンへ追加すると、準備が整った医療機関・薬局ではスマートフォンによる受付を利用できます。ただし、すべての薬局で利用できるわけではありません。利用予定の薬局がスマートフォン読み取りに対応しているか、事前に確認してください。
対応施設では、顔認証付きカードリーダーの画面でスマートフォン利用を選択し、端末の種類を選び、本人認証を行った後、スマートフォンを専用の読み取り機器へかざします。その後、顔認証付きカードリーダーの画面で情報提供の選択を行います。iPhoneとAndroidでは本人認証の操作が異なり、Androidではスマホ用電子証明書に設定した4桁の暗証番号が必要です。スマートフォンのロック解除番号や、実物カード用の暗証番号と取り違えないようにします。
スマートフォンの電池切れ、端末変更、電子証明書の設定不備に備え、初めて利用する薬局では実物のマイナンバーカードや資格確認書など、利用できる別の資格確認手段を確認しておくと安心です。
マイナ保険証を使わない場合
マイナンバーカードを取得していない方、カードを健康保険証として利用登録していない方などには、当分の間、資格確認書が申請によらず交付されます。マイナンバーカードでの受診が難しく配慮が必要な方は、申請によって資格確認書の交付対象となる場合があります。交付方法や有効期限は加入している医療保険者の案内を確認してください。
資格確認書の大きさ、形、色などは医療保険者によって異なる場合があります。手元の書類が資格確認書か分からないときは、書類名を確認し、加入している健康保険組合、市区町村の国民健康保険窓口、後期高齢者医療広域連合などへ問い合わせます。薬局は書類を発行する窓口ではありません。
薬局へ行く前のチェックリスト
- マイナンバーカードの健康保険証利用登録が済んでいるか
- カードと電子証明書の有効期限が切れていないか
- スマートフォン利用なら、その薬局が対応しているか
- 資格確認書を使う場合は書類名と有効期限が正しいか
- 紙の処方箋や電子処方箋の引換番号などを別に準備したか
- 乳幼児医療証など自治体独自の受給者証が必要か
- 読み取り不良に備えた資格情報を確認できるか
自治体が発行する医療費助成の受給者証などは、マイナ保険証だけでは確認できず、別途提示を求められる場合があります。利用中の制度がある方は、発行元自治体と薬局の案内を確認してください。
よくある確認
利用登録は薬局でもできますか?
対応する薬局の顔認証付きカードリーダーから初回登録できます。操作方法が分からない場合は受付へ確認してください。
資格情報のお知らせだけで受付できますか?
単体では利用できません。カードリーダーなどで確認できない場合に、原則としてマイナンバーカードと組み合わせて提示します。
カードが読めないと必ず10割負担ですか?
厚生労働省は、マイナポータルの資格情報画面、マイナンバーカードと資格情報のお知らせの組み合わせ、被保険者資格申立書などによる確認方法を案内しています。受付へ状況を伝え、その場の案内に従ってください。
マイナ保険証があれば処方箋は不要ですか?
不要にはなりません。保険資格の確認と処方箋の受付は別の手続きです。利用する処方箋の形式に応じた持ち物を確認してください。
関連情報
公式情報
公式情報確認日:2026年9月28日。制度、利用可能な端末、施設の対応状況は変更される場合があるため、最新の公的案内と利用予定の薬局の案内をご確認ください。
まとめ
薬局では、マイナ保険証を顔認証付きカードリーダーで読み取るか、マイナ保険証を持っていない場合は資格確認書を提示して医療保険の資格確認を行います。初回登録は対応施設のカードリーダーから行えます。読み取れない場合にも複数の確認方法が案内されているため、受付へ状況を伝えます。資格情報のお知らせ単体では利用できず、資格確認と処方箋受付は別の手続きです。カード、処方箋、必要な受給者証を分けて確認し、スマートフォン利用時は施設の対応状況も来局前に確認してください。